作物の生育には多様な栄養素が必要です。そして、そのいずれかが欠けたり、大きく偏ったりすることで生育不良やさまざまな病害を引き起こします。これらを適正に整え、健康な状態を保つことが大切です。土壌の酸性度を表すpHによって養分の溶解性が変わるため、作物ごとに生育に最適なpHが異なります。適正な施肥を行うことで、良好な生育環境をつくることができます。pHと肥料養分量の目安となる電気伝導度を示すECには、相関がみられ、一般的な露地栽培では降雨により、肥料養分が溶脱(ECが低下)し、pHも下がります。しかしハウス土壌では、降雨がなく乾燥状態であるため、地中の水分が養分とともに地表面に移動し、pHに関わらずECが高くなる傾向にあります。このような例外も多様に見られるため、pHとECの両方を測定し、より正確に養分状態を把握しましょう。動画は粒状・砂状の各種肥料の散布が行えるブロードキャスタという施肥作業機で肥料散布をしているところです。